「自分を知る」と「視点を学ぶ」|川崎学舎が国語の授業で育てたいもの
門野坂です。
川崎学舎では、毎月の予定表に、授業で大切にしていることや、子どもたちを見ながら考えたことをコラムにして書き添えています。
今回は、国語の授業で育みたい資質について、紹介しますね。
読書と日記の時間から
14時。子どもたちはゴソゴソと自分の本を取り出し、僕は15分タイマーをセットします。読書タイムの始まりです。目の前で小学6年生が読んでいるのは『デミアン』『ソラリス』『ひと』『タイムマシン』『ジャッジメント』『クスノキの番人』『なぜ勉強のやる気は起こらないのか』などなど。僕自身は西加奈子さんの『i』を夏の読書課題にしました。読書が終わると次は日記を書く時間。初週のテーマは「いつもの夏休み」「体育の声かけに感じること」「私の集中力の作られ方」「本気になったとき」などで書いてもらいました。具体的な描写だけを続ける時間が5分。具体例の分析だけに使う時間が5分で、合計10分、黙々と書き続けます。

読解や記述の先にあるもの
15時。国語の授業がスタート。小学6年生だけでなく全学年に共通する姿勢ですが、僕の国語は、読解と記述にとことんこだわるスタイルです。受験学年に向けて、だんだんと書ける力が備わるように指導していきます。書くことも読むことも、それ自体は目的ではないんですよね。僕が川崎学舎の子どもたちに求めたいことはふたつ。ひとつは「自分を知る」こと。もうひとつは「おもしろい視点を持つ」ことです。
言葉を通して「自分を知る」
自分の集中力のつくられかた。自分の学習のつくられかた。そして、将来在りたい人間像。これらはひとりひとり異なるのではないかと考えています。日記は、日常の出来事を手がかりにして、自分の内側にあるものを外側に取り出す営みです。一方、読書は、自分の外側にある他者の言葉を受け取り、それに対する自らの反応を通して、自分の内側を発見する営みでもあります。共通しているのは、言葉を手がかりにして<自分>をかたちづくっていくところです。
国語を通して「見方」を増やす
国語の授業では、入試問題を解くことを通過点として「見方」を増やすことを目指しています。問題として選ばれる人文学の文章は、自分ひとりでは思いつけない世界の捉え方が数えきれないほどあることを教えてくれるんです。ただ文章を読んで答えを書くだけではなく、口頭でも記述でも、何度もカドに語り直しを課されるなかで、子どもたちは視点を深めていくんです。「なんか、この子の言い出すことが変わってきたぞ…!?」と感じる瞬間の僕の表情は、まあニヤニヤと気持ち悪いでしょうねえ。
深く学び、自分らしい視点を持つ
<自分>の身体を通して考える感性が身につくと、新しい視点に出会ったとき「なるほど!じゃあコレって、別の観点ともつながって深められんじゃね…?」みたいに学びが接続して多層化される感覚になってくるんですよ。学びは深いんだけど、自分らしくておもしろい視点を持っている。川崎学舎では、そんな子を育てていきたいです。
上記の内容は、2026年9月の月間コラムの内容です。
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